2021年7月10日(日)-8月1日(日)
12-19時(最終日17時まで)
休廊/月・火・水
　

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現在、滋賀県立美術館にてリニューアルオープン記念展として開催中の『Soft Territory かかわりのあわい』にも出品しています。
合わせてご高覧ください。
詳細は下記リンクへ。

https://www.shigamuseum.jp/exhibitions/196/
　

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無対象の絵画は、モチーフ（動機）が曖昧になりがちである。何をどう描いてもよく、ひたすらに自由だが、独りよがりにならないよう、自ら画面に必然性を付与してやらなければならない。それが、具体的な対象をもたずに絵を描こうとする者の責任、あるいは課題となるはずだ。薬師川千晴の場合、相互参照あるいは応答といった関係が、制作の前提となる。「好一対」という言葉が示唆的であるように。
透明なアクリル板を支持体に、薬師川は、表も裏もないその両面から絵具を載せていく。片面の筆触や色彩に促されて決まる、もう片面で取るべき行動。相手の出方をうかがうように、また対話を重ねるように仕上げられるその画面は、もともと別なる両者が、徐々に和解していく結果にほかならない。作業が進むにつれ、反対面の様子が捉えがたくなるその制作は、知るほどに分からなくなる人間関係さながらと言えるだろう。このように薬師川は、関係で絵を描く。
　
福元崇志（国立国際美術館主任研究員）

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薬師川　千晴　Yakushigawa Chiharu
　
1989　滋賀県生まれ
2011　京都精華大学　芸術学部造形学科　洋画コース卒業
2013　京都精華大学　大学院芸術研究科博士前期課程　芸術専攻修了
　
個展
2014　「絵画碑」(Gallery PARC conpetition2014入選)Gallery PARC、京都
2015　「絵画に捧げる引力」Gallery PARC、京都
2018　「retrace a pair　一対をなぞる」Gallery PARC、京都
　　　　「RAUM KOMPうごく空間、そこにある音」海岸通ギャラリーCASO、大阪
　　　　「右手と左手のドローイング」　京都信用金庫本店ロビー、京都
　　　　「Yakushigawa Chiharu solo Exhibition」京都精華大学7-23ギャラリー、京都
　　　　「Yakushigawa Chiharu solo Exhibition」画廊くにまつ青山、東京
2019　「Yakushigawa Chiharu solo Exhibition」京阪百貨店守口ナナイロフロールナナイロギャラリー、大阪
2021　「Yakushigawa Chiharu solo Exhibition」画廊くにまつ青山、東京　
　
グループ展
2010　「京展」京都市美術館、京都
2011　「Leave Color-視覚と知覚」Gallery FLEUR、京都
2012　「視域」京都精華大学7-23Gallery、京都
　　　　「壊」常壊荘　旧竹内邸、愛知
　　　　「主張展」Gallery ARTISLONG、京都
2013　「科学のあとに詩をかくこと」Gallery16、京都
2014　「KYOTO CURRENT2014」 京都市美術館別館、京都
2015　「ハイパートニックエイジ」 京都芸術センター、京都
　　　　「KYOTO CURRENT2014」 京都市美術館別館、京都
2018　「散光/サーキュレーション」(シガアートスポットプロジェクトvol.1選抜)滋賀県立近代美術館企画展、滋賀
2020　「解体とアプローチ　田中真吾×薬師川千晴展」東近江八日市文化芸術会館、滋賀
　　　　「ゲシュタルトの祈り」2kw gallery、滋賀
　　　　「制限と超越　二元性、その現象学と形而上学」Speace31、兵庫
2021　「fの冒険　７人のアーティストによる平面表現の魅力?」あまらぶアートラボA-Lab、兵庫
　　　　「VOCA展2021　現代美術の展望　新しい平面の作家たち」上野の森美術館、東京
　　　　「Soft Territory かかわりのあわい」 滋賀県立美術館、滋賀
　
受賞歴
2010　「京展」芝田記念賞
2019　 滋賀県次世代文化賞
　
展覧会評
2014　「碑文　絵画碑に寄せて」平田剛志(京都国立近代美術館研究補佐員)
2015　「"引力"に捧げられた絵画」武本彩子(京都芸術センターアートコーディネーター)
　
youtube アート専門番組【MEET YOUR ART】でのインタビュー動画です。
https://youtu.be/aOnMIIF1Kkg